Mbps と MB/s はなぜ 8 倍違うのか ― bit と byte、 そして 10 進・2 進接頭辞の話
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ライフ(更新: 2026-08-28)9 分で読める

Mbps と MB/s はなぜ 8 倍違うのか ― bit と byte、 そして 10 進・2 進接頭辞の話

公称 1Gbps の回線速度は、プロトコルのオーバーヘッドや通信環境を考慮する前の単位換算では 125MB/s に相当します。通信速度は通常 bit/s、ファイル転送速度は byte/s で表示され、1 byte = 8 bit だからです。本記事では、この8倍の換算と、別問題である10進接頭辞(M)・2進接頭辞(Mi)の違いを切り分けて説明します。

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結論 ― 8 倍の差は「bit ÷ 8 = byte」だけ

まず一番大事な結論から。 Mbps と MB/s の 8 倍差は、 単位が bit か byte かの違いです。 それ以上でも以下でもありません。

1 byte = 8 bit
だから 100 Mbps ÷ 8 = 12.5 MB/s
そして 1 Gbps (= 1000 Mbps) ÷ 8 = 125 MB/s

  • Mbps = megabits per second = メガ「ビット」毎秒 (回線速度の表記)
  • MB/s = megabytes per second = メガ「バイト」毎秒 (ダウンロード表示)

小文字の b は bit、大文字の B は byte です。1Gbpsと125MB/sは10進単位で正確に対応しますが、実際のファイル転送では通信制御、再送、混雑、Wi-Fi、サーバー、ストレージなどの制約が加わるため、通常は125MB/sを下回ります。

なぜ通信は bit、 ファイルは byte で数えるのか

では、 そもそもなぜ通信速度は bit で、 ファイルサイズは byte で数えるのでしょうか。 これは歴史的な役割分担です。

bit (binary digit) は 0 か 1 の最小単位。 通信路 (回線) を流れるのは結局のところ 0 と 1 のパルス列なので、 「1 秒間に何個のビットを送れるか」 = bps (bits per second) が伝送路の素の能力を表す最も自然な指標になります。 モデムの「56kbps」、 イーサネットの「10/100/1000BASE」 (Mbps)、 光回線の「1Gbps」 ― 通信の世界はほぼ一貫して bit 基準です。

一方 byte (バイト) は、 文字 1 個を表すのに必要なビットをまとめた単位として定着し、 現代では 1 byte = 8 bit が事実上の標準です (この 8 bit のまとまりを厳密には「オクテット (octet)」 とも呼びます)。 メモリやファイルはバイト単位でアドレス付け・管理されるので、 ファイルサイズや保存容量は byte で数えます。

つまり 「流れる速さ = bit、 貯める量 = byte」 という住み分けが、 そのまま「Mbps と MB/s」 の併存になっているわけです。 両者を比べるときは 8 を掛けるか割るかするだけ。 これが差の主役です。

1 Mbps ÷ 8 = 0.125 MB/s = 125 KB/s
200 Mbps ÷ 8 = 25 MB/s
1 Gbps ÷ 8 = 125 MB/s

脇役の登場 ― 10 進接頭辞 (M) と 2 進接頭辞 (Mi)

8 倍が主役だとすると、 脇役が「k・M・G が 1000 倍なのか 1024 倍なのか」 問題です。 これは 8 倍とはまったく別の、 もっと小さなズレなので、 混同しないことが大切です。

通信の世界では、 k/M/G は国際単位系 (SI) のとおり 10 の累乗を意味します。 つまり 1 kbps = 1000 bps、 1 Mbps = 10⁶ bps、 1 Gbps = 10⁹ bps。 ところがコンピューターの内部 (メモリ・OS の容量表示など) では、 2 の累乗で数えるのが都合よく、 同じ「k・M・G」 を 1024 倍の意味で使ってきました。 ここから「1 キロ = 1000 なのか 1024 なのか」 という長年の混乱が生まれます。

この曖昧さを解消するため、IECは1998年12月に2進接頭辞を承認し、1999年1月発行のIEC 60027-2 Amendment 2へ収録しました。現在はIEC 80000-13:2025やIEEE 1541-2021にも定義され、NISTも同じ換算を掲載しています。

2 進接頭辞 SI 接頭辞 (10 進)
kibi (Ki) = 2¹⁰ 1,024 kilo (k) = 1,000 +2.4%
mebi (Mi) = 2²⁰ 1,048,576 mega (M) = 10⁶ +4.86%
gibi (Gi) = 2³⁰ 1,073,741,824 giga (G) = 10⁹ +7.37%
tebi (Ti) = 2⁴⁰ 1,099,511,627,776 tera (T) = 10¹² +9.95%

つまり「1024か1000か」の差は、メガで約4.86%、ギガで約7.37%、テラで約9.95%です。bitとbyteの8倍という比率とは桁の違う差です。回線速度のMbps/Gbpsは通常10進で扱うため、MbpsからMB/sへの換算にこの差を加える必要はありません。

「1TB の HDD が 931GB に見える」 のはこの脇役のせい

新品の 1TB ハードディスクを PC に挿すと、 容量が「931GB」 などと表示されて「壊れてる?」 と驚く ― これは前章の 10 進・2 進問題のわかりやすい実例です。

  • メーカー (storage): 1 TB = 10¹² byte = 1,000,000,000,000 byte (10 進)
  • OS の一部 (Windows など): 同じバイト数を 1024³ で割って「GB」 と表示 → 2 進

10¹² byte ÷ 1024³ = 10¹² ÷ 1,073,741,824 ≈ 931.3
→ Windows は「931GB」 と表示 (本来は 931 GiB と書くのが正確)

容量が消えたわけではなく、同じバイト数を10進と2進で別の大きさに区切っているため、数値が違って見えます。Appleは現在の機器について10進での容量表示を説明し、古い一部のOSやアプリでは2進表示が使われたと案内しています。これはbit/byteの8倍換算とは別の問題です。

実務での読み替え ― 回線・動画・ストレージ

主役 (8 倍) と脇役 (10 進/2 進) を切り分けたうえで、 日常的な場面の読み替えを整理します。

① 光回線・モバイル回線
契約の「○ Mbps / Gbps」 は bit。 体感したいダウンロード速度 (MB/s) は 8 で割る。 1Gbps なら理論上限 125MB/s。 ただし実際は TCP/IP などのプロトコルのヘッダーや再送・輻輳制御によるオーバーヘッドがあり、 さらに Wi-Fi・サーバー側・経路の混雑も効くため、 実効値は理論値を下回るのが普通です (どれだけ下がるかは環境依存)。

② 動画のビットレート
配信・録画の品質は「○ Mbps」 (bit) で指定されることが多く、 保存に必要な容量 (byte) を見積もるには 8 で割って時間を掛けます。

8 Mbps の動画 = 8 ÷ 8 = 1 MB/s
→ 1 時間 = 1 MB/s × 3600 s = 3,600 MB = 約 3.6 GB
25 Mbps (4K 目安) → 1 時間 ≈ 11.25 GB

③ ストレージの実効書き込み速度
SSD・USB メモリのカタログ値は「○ MB/s」 (byte) が普通なので、 こちらは 8 で割る必要はありません。 回線 (Mbps) とストレージ (MB/s) を直接見比べるときだけ、 単位が違うことに注意します。

NanToo の データ転送速度換算ツール では、 bit/s ↔ B/s、 さらに 10 進 (kB/MB/GB) と 2 進 (KiB/MiB/GiB) をまとめて変換できます。 「この回線速度はファイルだと何 MB/s?」 を即座に確認したいときにお使いください。

まとめ ― 主役は 8 倍、 脇役は数 %

  • MbpsとMB/sの8倍差は「1 byte = 8 bit」による。小文字bはbit、大文字Bはbyte。回線速度をMB/sへ換算するには8で割る
  • 10 進 (M=10⁶) と 2 進 (Mi=1024²) の違いは別問題で、ズレはメガで約4.86%、ギガで約7.37%、テラで約9.95%。IECが1999年にkibi/mebi/gibi(Ki/Mi/Gi)を制定して曖昧さを解消した
  • 「1TB が 931GB に見える」 のは、 同じバイト数を 1000 で区切るか 1024 で区切るかの差。 容量は消えていない
  • 回線の実効速度は、 通信制御・再送・混雑・送受信先の制限などで理論値を下回ることがある ― これは単位換算とは別の要因

「8 倍 (bit/byte)」 「数 % (10 進/2 進)」 「環境による実効速度の低下」 ― この 3 層を分けて考えると、 速度と容量の数字はもう怖くありません。

参考文献・ソース

記事作成に関する注記

本記事は AI(大規模言語モデル)を編集補助として活用して作成しています。 公開前に編集者が内容を確認していますが、事実誤認・仕様の解釈ミス・最新情報との齟齬が含まれる可能性があります。 重要な判断を行う際は、本文中の一次ソースや公式ドキュメントを必ずご自身でご確認ください。 誤りにお気づきの場合は、お問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。

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